黒田和哉氏著「炎の陶人たち」が刊行

 銀座のギャラリーを営む黒田陶苑の黒田和哉会長著の「炎の陶人たち」がこのほど阿部出版から刊行された。A5判、392ページ。2750円(税込)。

 同書は、黒田氏が陶芸専門誌・季刊「炎芸術」(阿部出版)の1982年の創刊時から寄稿してきたエッセイを中心にまとめたもの。有名陶芸作家50人との出会いを詳細に綴った「私の出会った野の陶人」、陶芸で使われる代表的な釉薬「現代作家の釉薬」、「炎芸術」創刊号を飾った座談会「新陶の有望作家120人」、黒田氏が出会ってきた作家らの隠れた一面を取り上げて今回の刊行向けに書き下ろした「ひとくち交友録」で構成している。同書全体を通じて感じることは、黒田氏の交友関係の広さだ。最後の交友録には実に250人以上が登場する。

 日本で有数のギャラリーの主人の目から見た、半世紀近くにわたる日本陶芸界の記録といえる。陶芸ファンにとって貴重な一冊だ。

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