一重孔希氏の生き様伝える書 「陶人 一重孔希 いのちの炎」

 福島県喜多方市の陶芸家、一重孔希氏の生き様を綴った「陶人 一重孔希 いのちの炎(ほむら)」がこのほど歴史春秋社から発刊された。A5判、370ページ、2750円(税込)。

 一重孔希氏(いちじゅうこうき、1948~2021)は、濱田庄司の下で修行し民芸派白磁の世界を切り開いた瀧田項一に師事し、故郷を離れることなく白磁の器、羅漢、狛犬といった彫塑(ちょうそ)の制作を通して表現活動を続けた陶芸家。同書の著者、岡部保博氏(孔希会)はその一重氏と40年間にわたる交流があった。書名の「いのちの炎」は一重氏が生前最後となることを覚悟しながら準備した個展のタイトルだが、開催前の1カ月前に他界し、遺作展となってしまった。岡部氏は一重氏の伝記を書き残すことが彼の作品への理解を深めることにつながると確信し、没後すぐに執筆活動を開始したという。

 同書は、一重氏の陶像や陶仏などの作品や、地元・雄国の風景や陶房の写真をカラーページに載せているほか、巻末資料には略年譜も収めた。章立ては以下の通り。

 序章 一重物語 はじめの一歩
 第一章 さいごの輝き
 第二章 誕生~美への接近
 第三章 修業・陶人への道
 第四章 雄国山麓での開窯
 第五章 しごとの世界
 第六章 あそびの世界
 終章 会津盆地の守り人

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