九州発!田中ゆかりのテーブル通信[44]6月:今年もバラ祭り

アールグレイティー、マルベリー、プレミアムチーズケーキ、レモンヨーグルト

 今年も梅雨の晴れ間に、鉢植えのバラが見事に花を咲かせてくれました。

 寒さに震えながら昨年の冬に枝を切り詰め、年が明けてから肥料をあげたせいか、春には沢山の新芽が。「虫が来ていないかな?」、「病気になっていないかな?」、「あ~台風が来ちゃった」などと独り言を言いながら、すくすくと成長していく様を眺めるのはとても楽しいです。しばらくすると花芽がつき始め、少しずつつぼみになり、やがて膨らんでいきます。そんな中で旅行や出張で家を空けると、「バラのお水足りているかしら」と心配になったりします。何だか「趣味の園芸」みたいになってしまいましたが、育ててみるとそれほど開花が待ち遠しいものです。花が咲いてバラの香りに包まれると、半日でも一日中でもそこにいたくなります。そして花を見ながらお茶を飲み、花にまつわるストーリーに思いを巡らせば、私の小さな「バラ祭り」の始まりです。

 今日は午後から珍しく晴れたので、テラスにバタフライテーブル(折り畳み式の小さなテーブル)を花のそばに置き、私だけのティータイムをセッティングしました。器は真っ白な白磁(あえてこう表現したいほど白い)にエメラルドグリーンのクローバーの絵柄がさりげなく、イエローグリーンの四つ葉がワンポイントで描かれています。子どもの頃に四つ葉のクローバーを見つけたら幸せになるという言い伝えを知って、必死で探していたことを思い出します。お花で冠を作ったりもしました。だから、四つ葉を見ると今でも何となく幸せな気持ちになるというか、私って単純ね(笑)。

 丸い形のティーポットにはアールグレイティーを。この形は対流熱の関係でポットがお湯の中で回るため、より美味しい紅茶になるといわれています。小ぶりですがカップ3~5杯入りますので、おかわりの度にキッチンまで行かなくてもいいので、一人でゆっくりしたい時などこのようなティーポットは便利です。

 カップは円柱型で、コーヒー紅茶兼用ということでしょうか。今回はソーサーを使用せず、サンドイッチトレイを利用してワンプレートにまとめました。このトレイは可愛い持ち手付きで、サンドイッチ以外にもプティフールやフルーツ、チョコレートを盛り合わせて使うなどと、とても重宝しています。

 おそろいの四つ葉型の小皿には、庭で採れたマルベリーの実を入れました。時にはナッツを、またある時はフルーツソースを入れたりして楽しんでいます。メインはプレミアムチーズケーキ。ケーキというより、レーズンとアーモンドが入ったほんのり甘いクリームチーズの塊をうす~いケーキ生地が包んでいるというものです。これがまったりとして美味しいの~。実は、食後にこれを赤ワインとともにいただくのが一番好きな食べ方なんですが・・・。太るはずですよね~(涙)

 後は、さっぱりとレモンヨーグルト。適量をカクテルグラスに盛りミントの葉を添えます。ワンプレートの場合は、メニューによっては写真のように小皿やグラスなども組み合わせて盛り付けに変化を持たせると、いい感じになります。

 自分で育てたお花をめでながら、お気に入りの器でゆっくりと流れる時間を楽しむ。シンプルだけど満たされるひと時です。裏山から鳥の鳴き声が聞こえてきます。「ホーホケキョ」。ずいぶんと上手に鳴くようになりました。

 早く梅雨が明けますように。みなさんお元気でお過ごしください。

メニューアールグレイティー、マルベリー、プレミアムチーズケーキ、レモンヨーグルト
クローバーティーポット 畑萬陶苑(伊万里焼)
クローバーカップ 畑萬陶苑(伊万里焼)
クローバー小皿 畑萬陶苑(伊万里焼)
クローバーサンドイッチトレイ 畑萬陶苑(伊万里焼)
カクテルグラス HOYA(東京)
カトラリー デザートフォーク、ティースプーン パール クリストフル(フランス)