
今年の梅雨入りは沖縄より九州南部の方が早く、いつもとは違う梅雨入りでした。毎年この時期は、自然災害が各地で甚大な被害をもたらすことが多い昨今ですが、今年は何もないことを念じるほかありません。とは言っても、雨の日は何かと退屈なもの。皆様はどの様にお過ごしでしょうか?
雨の日のお出かけは、何となく気乗りしませんね。でも、江戸時代に書かれた佐賀の「葉隠(はがくれ)」という武士道の本には、「気乗りのしない誘いには、きっと良いことがあると思って出かけなさい」とあり、時々それを思い出します。
つい先日、その言葉を思い出したのは、誘われるままにあまり好きではないアクション映画を見に行ったときのことです。入ったのは「IMAX」という映画館で、大きなスクリーンで圧倒的な映像美と高精度なサウンドで没入感をもたらすとのことですが、どちらかというと静かな音が好きな私にとっては、迫力の大音響がかなりのストレスでした。ところが主役が登場すると、あれよあれよと映画に引き込まれてしまったのです。その映画とはトム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング」です。トム様が素敵すぎる~。なぜあんなにアクションを頑張れるのかと感動しつつ、家路につきました。
その日エネルギーをトム様に使い果たしてしまったことに加え、その後に続いた寒い雨の日や蒸し暑い雨の日に私の身体が参ってしまい、ついに風邪をひいて寝込むことになってしまいました。トホホっ。
話が横道にそれてしまいましたが、今月はそんな「雨音を聞きながら…」がテーマです。購入していたリンゴを美味しく食べるチャンスを逃してしまいましたので、そのリンゴを使ってシナモンパイを焼いてみました。作り方はパイシート一面にグラニュー糖を振り、薄くスライスしたリンゴをきれいに並べます。その上から再びグラニュー糖を振り、シナモンパウダーを振りかけ、オーブン170度前後で15分くらい焼き、冷まします。食べる直前にはちみつやアイスクリームをトッピングして出来上がり。思ったより簡単です。
パイは繊細な雰囲気のケーキとは違い、盛り付ける器は陶器の方が合うかしら。だから今日は黒唐津の作家・土屋由紀子さんのお皿を選びました。黒のマットとところどころ窯変の銀にも見える景色が料理を引き立ててくれます。フォークレストもお揃いです。小品ながら粘土を手で糸切した迫力が伝わってきます。
飲み物は、蒸し暑い日を爽やかにしてくれるシードル(微発泡りんごのワイン)を。ビアジョッキはお皿と同じ唐津焼で、中里大亀さんの作品です。軽くて手に取りやすいサイズが気に入っています。時にはコーヒーを入れるなど、私にとって飽きの来ない定番です。食卓に陶器ばかりだと重たくなるので、初物のサクランボはベネチアンガラスのボウルに盛ってみます。サクランボの可愛らしさとガラスの涼やかさが周りの陶器をより引き立てますね。花は庭に咲いたアジサイ・アナベルを瓶に。昨年の挿し木が成功し2鉢になり、同時に花をつけてくれました。

雨音を聞きながらケーキを焼くもよし、ワインを飲むもよし、花を愛でるもよし、キャンドルを炊くもよし、読書はなおよし。雨音を聞きながら良いことづくめです。春には5センチくらいだったのユリの新芽が、今では私の身長160センチにも成長しました。これも梅雨の雨のおかげです。

ところで最近、アボカドを食べては毎回種を捨てながら、ふと水栽培をしてみました。水替えだけはしていましたが、ある日発根していました。早速鉢に植えたところ、芽を出し、葉を広げ、成長し続けています。将来我が家はちょっとした果樹園になりそうです。









メニュー | アップルシナモンパイ、さくらんぼ、シードル |
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器 |
黒唐津6寸皿 土屋由紀子(唐津焼) ビアジョッキ 中里大亀(唐津焼) ガラスボウル ベネチアガラス(イタリア) カッティングボード TRAMONTINA(ブラジル) |
カトラリー | ケーキフォーク(打ち出し)(不詳) 黒唐津レスト 土屋由紀子(唐津焼) |
花 | 庭のアジサイ(アナベル) 花器 フレグランスボトルの空瓶 |
その他 | カップインキャンドル ハワイお土産 |