富山県が主催する「工芸コラボレーション1+1プロジェクト」の東京展覧会が1月13~22日、東京代官山のヒルサイドフォーラムで開催された。
同プロジェクトは2020、21年度に富山県が開催した国際公募展「国際工芸アワードとやま」(応募62カ国・地域、709作品)で高い評価を得た50歳以下の若手工芸作家が、ホスト(工房・企業ら)とタッグを組み、協同で新しい作品を創造するというもの。陶芸家・アサ佳氏×銅器・中村製作所、ガラス作家・岸本耕平氏×塗装(着色)・杉本美装、漆芸家・野口健氏×和紙・川原製作所川原隆邦氏、鋳金作家・平戸香菜氏×木型原型・本田造型本田真紀氏、バスケタリー作家・福田笑子氏×漆・斉藤慎二氏(伝統工芸士)、ガラス作家・吉井こころ氏×染織家・山下郁子氏(日本工芸会正会員)の6チーム作品のほか、各工芸家とホストの仕事が会場を飾った。
土岐を拠点に活動するアサ佳氏のペンダントライト「Te・Li・Ha」は、鋳込み形成した6つ桝形を、向きを変えて重ね、高岡銅器のロストワックス技術で、照明器具と陶磁器の間をつないだ。「さまざまな分野の工芸を、ひとつの作品に収めることは、日本の工芸の可能性を表す作品になるのではないか。高岡の特色である金属工芸と陶磁器との相性も照明器具なら受け止めていただける」と同氏は述べている。
17日には元文化庁長官で、作家選考委員長の青柳正規氏による基調講演、選考委員らによるディスカッションのほか、参加作家6人によるディスカッションが行われた。この後、会場を富山県美術館に移し、2月23日~3月12日「富山展覧会」を開催する。詳細はウェブから。
「工芸コラボレーション1+1プロジェクト」サイト