丹波篠山市の兵庫陶芸美術館で5月29日まで、特別展「オールドノリタケ✕若林コレクション―アールヌーヴォーからアールデコに咲いたデザイン―」が開かれている。ノリタケカンパニーリミテドのルーツ、森村組と日本陶器が明治中期から第二次世界大戦期にかけて製作した陶磁器(オールドノリタケ)やデザイン画など約250件を「若林コレクション」から紹介している。
オールドノリタケは当世風の色やスタイルを取り入れた独創性が特徴。同展では動植物や人物、風景などの意匠(モチーフ)、アールヌーヴォーやアールデコといった様式(スタイル)、金盛やビーディング、ラスター彩などの装飾技法(テクニック)、多様な器種(ファンクション)の4つの観点からオールドノリタケを読み解いている。たとえば、「色絵金盛薔薇文飾壺」は古代ギリシアに起源をもつアンフォラの形で、胴部の紅白のバラが華やか。白磁の白に軽みも感じられる。
兵庫陶芸美術館