
生活雑貨製造販売の中川政七商店(奈良市、千石あや社長)は、昨春に続き今春も同社社名を冠した「中川政七商店」の新店舗3店を相次いでオープン、同ブランド店は61店舗となった。
3月21日には東京都港区、JR・京急本線品川駅直結の商業施設「アトレ品川」(2階、店舗面積約62平方メートル)にオープン。新幹線や空港アクセスの拠点となるターミナル駅にちなみ、同店のベストセラーを中心に展開、さらに日本の織りや染めの技術を生かした洋服や産地の風土に根差した食品など、約1000アイテムを扱う。
同月24日広島市、JR広島駅直結の新商業施設「minamoa」(2階、同約85平方メートル)は、約1600アイテムを展開、広島限定の「かや織ふきん 広島」はもみじ饅頭(まんじゅう)やお好み焼きなどを描いた。さらに5月14日~6月3日は、テクノポップユニット「Perfume」のかしゆかさんが店主を務める、全国の伝統工芸を集めたバーチャル店のリアル店のポップアップストア「かしゆか商店 リアルストア」を開催する。



4月24日には、九州最大旗艦店を大型複合ビル「ONE FUKUOKA BLDG.」(約120店舗)に開店。奈良本店、渋谷店に続く九州最大の旗艦店「福岡天神店」(3階、店舗面積約298平方メートル)が福岡に誕生した。
「九州の手ざわり、日本の暮らし」をコンセプトに掲げ、九州全土から厳選した食と全国のうつわが楽しめる特集スペース「九州の食、全国のうつわ」には、波佐見・マルヒロによる、一期一会の柄を楽しむラーメン鉢「mandala RAMEN BOWL limited」や、九谷・上出長右衛門窯「湯呑み 笛吹 鹿寄せ」などの数量限定別注の道具類も並ぶ。このほか同社300年の歴史を受け継ぐ麻織物の新作やワークショップスペースを備える。店内の壁面の一部は、長崎県の諫早石や波佐見焼の陶片を生かした仕上げで、ダイニングコーナーには、福岡県・八女提灯を基にオリジナルデザインしたペンダントライトなど、内装にも九州各地の工芸技術を採用している。
同施設は、福岡市が推進する「天神ビッグバン」エリア内に同日開業のホテル、カンファレンス、アートなど多様な機能を備える大型複合ビルで、地下2階~地上4階にテナントが入居する。同施設には、「都市の公園」をイメージしたギャラリー、カフェ、ショップの複合型店舗としてワコールが運営する複合文化施設「SPIRAL GARDEN」(東京表参道)も3階に店舗を構える。

開業記念に限定発売しているマルヒロの「mandala RAMEN BOWL limited」(右側)


