九州発!田中ゆかりのテーブル通信[58]8月:残暑お見舞い申し上げます

シーフードサラダ、冷やしたコーンクリームスープ、クロワッサン、白ワイン

 最近は「今日も暑いですね~」がご挨拶の定番となっていますが、九州地方だけでなく全国的な暑さに驚くばかりです。 テレビのニュースで、百年に一度しか咲かないといわれているリュウゼツランが花をつけ、それを珍しそうに写真に撮っている人たちの映像を目にしました。同時に各地でもリュウゼツランが次々に咲いているそうな。これはやはり異常気象のなせる業でしょうか。

 というのも、我が家では13年ほど前からハワイ産のプルメリアの苗を購入して育てているのですが、北九州地方でも室内での越冬は難しく、現在3代目が頑張って成長を続けてくれています。今年5月頃に新芽の先端に塊を見つけ、「何かな?」と観察しておりましたところ、これまでなかなか咲かなかったプルメリアの花が初めてつぼみをつけてくれました。6月末からつぼみが開き始め、次々に花が咲いては散りを繰り返し、今も花がくす玉状になりながら咲き続けています。さらに、ほかの2つの枝の先端にも花芽らしき塊が。こんなこと信じられません!毎日眺めながら「ハワイ気分」に浸っているところです。朝夕の水やりさえも楽しい。やはりこの暑さですから、プルメリアも故郷に帰ったと勘違いしているのかもしれません。

 さて、「ハワイ気分」で過ごしているところにぴったりの器を見つけてしまいました。鮮やかなトルコブルーの釉薬が目を引きます。手に取ってじっくり眺めると白いところが砂浜で、少しグレーのところが波打ち際、トルコブルーは水平線に続く海のようです。何だかマウイ島の海を思い出してドキドキ、もう目がハートになってしまいました。この器を夫に見せて「何をイメージする?」と、尋ねたところ「空!」との返答があり、「あ~やっぱり無理」と思ったのでした。オホホッ。

 器と料理を楽しむために、器をよ~く見て、色々感じて、想像力を膨らませてみましょう。私は前述のようにマウイ島の海を思い浮かべましたので、お料理は海に関係する食材にしました。(だから、私的にはキノコじゃないのよね~)独りよがりでもいいんです。だって誰も褒めてくれない、お給料もない家事を楽しくするためには、自分で楽しむ心意気が必要なのです。毎日が少しマンネリ気味の方は、改めて器をよ~く眺めて感じてみましょう。いろいろなメニューが浮かんでくるはずです。

 今日のブランチはキンキンに冷やしたコーンクリームスープを同じく冷やしたマグカップに入れ、パセリとオリーブオイルを添えます。これを飲めば少し体温が下がり、食欲も出てくるでしょう。暑い日には冷たいスープをお薦めします。直径26センチのプレートにはベビーリーフと紫玉ネギ、タコとワタリガニのシーフードサラダ。実は昨日市場に行き、長崎県産ワタリガニを見つけゆでたものです。

 カニフォークでほじほじしながら食べるのは楽しいもの。つい夢中になって無口になります。小さめのプレートは直径16センチ、パンは「ハワイ気分」のつもりが毎日パリオリンピックを見ていたらクロワッサンになってしまいました。オホホッ。白ワインも添えてリッチにしてみました。

 しばらくは厳しい残暑が続くと思われます。大雨、地震、台風など心配の種は尽きませんが、何とか知恵と工夫で楽しく乗り切りたいものですね。

 どうか皆様の毎日が健康で幸せに充ちあふれますようにお祈り申し上げます。

メニューシーフードサラダ、冷やしたコーンクリームスープ、クロワッサン、白ワイン
トルコブルー シーナリー プレートS 光春窯(波佐見焼)
トルコブルー シーナリー プレートL 光春窯(波佐見焼)
トルコブルー シーナリー マグカップ 光春窯(波佐見焼)
ワイングラス バンビS 木村硝子(東京)
カトラリー フォーク メプラ(イタリア)
カニ用フォーク(不詳)