デザイナー8人のカレー皿 中善のオリジナルブランド「zen to」

阿部薫太郎氏の「daily spice plate」

 波佐見焼メーカーの中善(波佐見町、中尾善之社長)は今夏、オリジナルブランド「zen to」からプロダクトデザイナー8人の「カレー皿」を発表、自社ネットショップで販売している。
 「zen to」は、1917年創業の同社が創業100周年を迎えたことを機に、肥前地区のやきもの技術とその可能性を次世代に伝えるべく着手した初のオリジナルブランド。ブランドディレクターとして陶磁器デザイナーの阿部薫太郎氏を迎えた。
 自身のブランドだけでなく、西海陶器でも活躍する阿部薫太郎氏は、だ円皿に大きめの花柄が手書きされた「daily spice plate」。角田陽太氏は4つの円で区切られた幾何学的な仕切り皿「Curry Circle」、清水久和氏は機内食で使われるアルミ箔の容器を蓋付きの陶磁器で表現した「機内食の皿」、辰野しずか氏は女性が片手でも持ちやすく少しずつ食せる小ぶりなオーバルボウル「co-mu」をデザインした。このほか寺山紀彦氏、篠本拓宏氏、吉冨寛基氏、吉行良平氏デザインの8種の多様なカレー皿が加わった。
 同社はこれまでミュージシャン、フード編集者、建築家など4人によるカレー皿を昨年から2種ずつ発売。今回第3弾は一気に8人ものクリエーターの皿を追加した。ブランド名は「肥前と中善と共に、前途洋々たるやきものの未来を願い」、肥前の「前」、中善の「善」の2つの「ゼン」に、「ぜんと」から名付けられている。「多様なし好に応える、多彩な個性」をコンセプトに、バラエティに富んだ選択肢を陶磁器で提案していく。

「zen to」公式サイト