慌ただしく12月に突入したと思えば急に寒くなり、師走らしくなってまいりました。先月号でお話しした「テーブルウェアフエスティバル~暮らしを彩る器展~2024」(東京ドームシティ・プリズムホール)はお陰様で無事に終了しました。約3万人の方に各地から足を運んでいただき、波佐見焼コーナーも大変な賑わいになりました。来場いただいた方には感謝いたします。
波佐見焼コーナーの出展者は「カジュアルリッチな波佐見焼」を目指して商品開発を行っています。本当は全社の商品をご紹介したいところですが、今月はその中から、クリスマスにぴったりの新商品をご紹介させていただきます。
「西山」の「フロールシック」シリーズです。花とつぼみとハートの葉が皿の面全体に伸びやかに描かれていて、それをじっと眺めていると、まるで時が止まったような、森の中に迷い込んだような、そんな不思議な感覚になる器です。数年前に白地に白の絵付け?と黒地に黒の絵付け?どう表現したらよいのかしら!とってもお洒落なシリーズが誕生し、特に黒は私のお気に入りで、その雰囲気から勝手に「イヴ・サンローラン」と呼んでいました。オホホっ。今年はその雰囲気をさらに華やかにして、ゴールドとシルバーのカラーバリエーションが追加されています。絵具に撥水剤を混ぜて絵付けをし、施釉、焼成をすると、素地の雰囲気と絵の具の発色により、まるで浮き彫り?と錯覚しそうな景色が現れます。
さて、今月はどんなお料理にしようかと考えたのですが、マグカップと器の雰囲気でティータイムにしました。ソーサーは別売りとなっていますが組み合わせてクリスマスティーを。紅茶にシナモンやジンジャー、オレンジピールなどをブレンドしたもので、お庭で採れたユズをトッピングしてみました。ホットワインなども同じ様にして香りを楽しみます。キリスト誕生の際に「東方から3人の博士が没薬と乳香を持ってお祝いに駆け付けた」という由来があることから、これらの香りはクリスマスの欠かせないものとなっています。
メインは焼きリンゴアイスクリーム添えです。リンゴは小ぶりの紅玉などの硬くて甘酸っぱいものが良いです。芯をくりぬき大さじ1杯の砂糖とバター10グラム程度を詰め、シナモンパウダーを振るまたはシナモンスティックを挿し、200度のオーブンで15~20分ほど焼きます。良い香りがキッチンに漂えば出来上がりです。お皿の絵柄も見せたいので、余白を残してすっきりと盛り付けます。リンゴやキンカン、松ぼっくりなどを飾るのは、「一年の実りに感謝する」という意味があります。
シメは定番のペパーミントジェリー。可愛い蓋物によそってみました。何が入っているかな?これは蓋を開けるまでのお楽しみ。ゆずの皮とアラザン(銀の砂糖玉)をちりばめて。ディナーの肉料理の後も、お口の中がペパーミントですっきりしますので、おススメです。ご参考までに。
最後に「テーブルウェアフェスティバル」会場でとっても可愛いものを見つけました。会津塗・福西惣兵衛商店の赤べこ(牛)箸置きです。赤は残念ながら売り切れでしたが、ほかに黒・桃・橙・緑・金・銀の6色がありました。来年用のお箸と共に桃色と黒のべこの箸置きを求めました。
クリスマスの次はお正月。次から次へと行事が目白押しですが、家族や仲間が仲良く、楽しく集えることは幸せなことですね。今年もテーブル通信をご覧くださいまして、ありがとうございました。来年もより良き年になりますように。
メニュー | 焼きリンゴアイスクリーム添え、クリスマスティー、ペパーミントジェリー |
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器 |
フロールシック(ゴールド) マグカップ・ソーサー 西山(波佐見焼) フロールシック(ゴールド) リムフラットプレート16センチ・23センチ 西山(波佐見焼) フロールシック(ゴールド) 蓋物 西山(波佐見焼) |
カトラリー | フォーク・コーヒースプーン クチポール(ポルトガル) |
置物 | 赤べこ箸置き 福西惣兵衛商店(会津塗) |