竹内真吾「炻器」展、IDÉE GALLERYで

在廊中の竹内真吾氏と作品

 瀬戸の陶芸家・竹内真吾氏の個展「炻器」(セッキ)が5月20日~6月21日、JR東京駅の駅構内施設・グランスタ東京内の「IDÉE GALLERY」で開催されている。

 竹内氏は1955年瀬戸に生まれ、愛知県窯業職業訓練校(現・名古屋高等技術専門校窯業校)で学び、2代目加藤春鼎に師事、82年に独立。土をひも状にし、編み込むように重ね、焼き締めた大型のオブジェから、オブジェでもありながら花器としての機能もあわせもつ作品で、エッジと丸みや、流線を感じさせるフォルムとのバランスが、力強くありながら、静かで落ち着きのある印象。今展では新作を含む約70点を展示販売する。

 「コロナ禍で展覧会の回数は激減した。昨年夏の都内での個展は3度の延期の末だった。またその前の柿傳ギャラリーの展覧会でも感じたが、ネットで作品に関心をもち、初めて展覧会に足を運ぶような層の来場が目立った。ここではどんな出会いがあるか楽しみ」と初日から3日間在廊した同氏。

 「グランスタ東京」は東京駅の構内1階と地下1階の北通路周辺エリアの整備によって2020年夏に開業、150店以上の店舗を有する巨大駅ナカ施設。また同ギャラリーは、インテリアショップ・イデーの新業態店舗「IDÉE TOKYO」に併設される。プロダクトデザイナーで無印良品アドバイザリーボードを務める深澤直人氏がショップのキュレーションに携わり、同氏デザインの益子焼「BOTE & SUTTO」や陶芸家作品などを含む、世界各国の名品、民芸・工芸、さらに上質な日用品などのデザインプロダクトを集める。ギャラリー入場は無料、駅構内入場券140円が必要。