帝国ホテルに2店を開店 メイド・イン・ジャパン・プロジェクト

本館1階の「いい日になりますように」

 ライフスタイルショップ「THE COVER NIPPON」(以下ジカバー)を運営するメイド・イン・ジャパン・プロジェクト(赤瀬浩成社長)は昨年末、東京・帝国ホテル本館と同プラザに、新たに2店舗を同時オープンした。

 15年間にわたる東京ミッドタウンでの「ジカバー」の運営で培ってきたノウハウを土台に、新たな日本のモノづくりの世界を繰り広げる。ホテル本館1階には「いい日になりますように ジカバー・ニッポン 帝国ホテル店」を、プラザ2階にギャラリー&ショップ「間 アワイ ジカバー・ニッポン」を開設した。

 「いい日になりますように」(https://iihini.style)は、ジカバー初の日本茶と茶器に特化したブランドとして昨年夏に誕生した。店内は御影の床、じゅう器に樺材を張った地袋、壁には和紙と、日本の伝統的素材を用いた空間。ブランドオリジナルの静岡茶を中心に、茶菓子、茶器などをメインとする。茶器は三川内、常滑、笠間、南部鉄器、江戸切子などを、茶箱・菓子皿は会津塗、駿河竹千筋細工、有田焼、古伊万里を。また盆、茶托として輪島塗、樺細工などをセレクトし、上質な「日本茶時間」を提案。現在店内では「小さな工芸展」として三川内焼の宝瓶を中心に特集を組む。

店内の特集「小さな工芸展」では三川内焼の宝瓶を提案

 クリエーティブ・ディレクターの松坂香里氏は「ゆとりのある少しぜい沢感を提案できる言葉として『いい日になりますように』とネーミングした。帝国ホテルは親子や親子3代での利用も多く、トラディショナルな客層のため、作り手の思いや、その大切な時間を共にできる工芸品をセレクトする。茶葉は50グラム入り、菓子は通常より小ぶりと、封を切り食べ終わるまで『美味しかった』という時間が完結するまでを想定したものとしている」と述べる。

 また「間」は3つのスペースで構成する。多摩美術大学教授で工芸評論家の外舘和子氏が監修するギャラリーでは、人間国宝を中心に至高の逸品を展示販売、「小石原の革新 人間国宝 福島善三展」を3月末まで開催した。ショップでは、日本各地の伝統工芸品をセレクトし、季節毎に設えた商品を販売。没後7年となる「會田雄亮 特別展示販売会」を常設、會田氏の手仕事を見直す企画を実施する。通路を挟んだサロンスペースではワークショップや講座など、モノづくりに触れられる場となっている。

ギャラリー&ショップ「間 アワイ ジカバー・ニッポン」
メイド・イン・ジャパン・プロジェクト