ガラス工芸のエッセンスが満載 「ガラス図鑑」が発刊

 ガラス工芸のエッセンスを総覧的に図説する「ガラス図鑑 歴史・技法・名品」がこのほど発刊した。監修はガラス専門バイヤー・ディレクターの岡崎孝俊氏。発行は平凡社、B5変判、224ページ。4400円(税込)。

 原料や製法などの基礎知識に始まり、その歴史、世界のガラスブランド、日本のガラス工芸、アートとしてのガラス工芸、ガラス器の取り扱い方に至るまで、ガラス工芸をあらゆる角度から多数の写真や図を交えて解説している「図鑑」。ガラス工芸をここまで網羅した類書は見当たらず、この世界を学ぶには「最初に選ぶ本」といって過言ではない。

 どのページも学びが詰まっている同書だが、特に序章の「ガラスロード」のページは、世界のガラスの伝播の流れを示した図説が非常にわかりやすく、一読の価値がある。また、ところどこに挿入されたコラムページも、「鉱物学でひもとくガラスの正体」「ガラス産業の現在」「民藝のガラス」などと、示唆に富むページが多い。陶磁器業界の関係者にとっても、周辺業界を知っておく意味で必携の書といえる。

 同書の出版記念パーティーが9月6日、京都市東山区の「長楽館」のテラスCORALで開かれ、監修者・編集者によるトークやセミナーが行われる。会費は11,000円(税込・書籍付き)。
 ▽出版記念パーティー問い合わせ 075-205-5172(ノーブルトレーダース)

出版記念イベントチラシ