有田陶器市で能登震災支援 ピースウィンズ・ジャパン

 国内外での自然災害や紛争、貧困など危機に直面した人々への支援を行う、NGOピースウィンズ・ジャパン(広島県)は、能登半島地震における珠洲焼・輪島塗の展示販売会「産地をつなぐ 能登震災チャリティーイベント」を有田陶器市(5月5日まで、会場は「方丈 ‐HŌJO‐」)で開催する。

 同市での開催を「イベントを通じて、来場者だけでなく、同じ伝統工芸産地のつくり手として、考え共有できる場を提供したい。今なお現地で制作している人がいる日常を知ってもらいたい」という。4月上旬に能登を訪れたスタッフによる現地の状況の写真パネル展示や、つくり手のコメントを動画放映。また被災を免れた珠洲焼や輪島塗を使い、伝統工芸素材としての良さを体験できるコーヒー試飲会や、武雄市の金継修復の専門家による珠洲焼も展示する。通常は金を使用するところを、珠洲焼の炭化の質感に合わせて銀粉で修理。破損を傷として捉えるのでなく、これからの能登工芸の再生の可能性を探る(一部作品は寄付金付き販売)。このほか、買って支援する輪島塗・九谷焼の販売会・募金箱設置も行われている。

 ピースウィンズ・ジャパンは、国内の地域活性化を目的とした活動も行っており、同佐賀事務所では佐賀の伝統工芸事業者を対象とした商品開発、助成事業、販売支援事業として「ピースクラフツSAGA」プロジェクトも運営する。イベント詳細は同プロジェクトウェブを参照。