2期生店がスタート アナザー・ジャパン

 JR東京駅近くのTOKYO TORCH街区に8月9日、学生経営による47都道府県地域産品セレクトショップ「アナザー・ジャパン」(昨年開業)で2期生による運営がスタートした。

 当日は1期生から2期生へのバトンタッチ、開幕式典、第1弾「アナザー・キュウシュウ」(10月1日まで、2カ月毎にエリア企画変更)の内覧などを実施。全国を6ブロックに分け、ブロック別に、「進化」をテーマに出身の各3学生を選出、さらに今期は3人のデザイナーを加え、全21人体制で臨む。また2期生の新たな取り組みとして、特別企画「郷土愛×偏愛」にフォーカスした企画を展開する。

 キュウシュウ展では、九州を象徴する火山や温泉、熱い人間性から、九州を「沸く」という言葉で表現、「キュウシュウ八県、沸かせよう!」をテーマに地域産品約350点がそろう。1期生から引き続き扱う沖縄・十九三窯からはブルーが美しい土瓶やマグのほか、オリジナルで依頼したプレートが登場。有田からはアクセサリーを製造販売する「楠」の強化磁器を使用したイヤーアクセサリーなどを、同じく1期からの小石原・高取焼八仙窯からは、皿、ぐい呑み、箸置きなどをセレクト。八仙窯の仕入れを担当した学生は「一見すると色味は地味。しかし軽くて飲み口が薄くて口当たりがよいといった茶器の技術と華やかさが隠れている」と話す。郷土愛×偏愛の特別企画展の1つ「宮﨑県・飫肥(おび)の杉で沸かせよう」(9月16~30日)からは、スギ製のプレートやカップなどもピックアップする。

 1期生は「本当の商売の難しさ、商品の売れる喜びなど多くを学んだ。1年後には必ず、大きな仲間という存在を感じられるだろう」と2期生にエールを送った。なお新規採用のデザイナーは各企画展のコンセプトを「伝わる」形にすることを担い、セレクト時の、商品ビジュアルなどを共有することで、店全体のイメージに即したものであるかなど、経営者の目線で仕入れをサポートするという。

 アナザー・ジャパンは、三菱地所と中川政七商店(奈良市)の共同プロジェクトで、学生と地元企業とをつなぐなど、地方活性化に取り組む。1期の活動では、実際に地方企業への就職が内定した学生や、一部大学がアナザー・ジャパンへの参加を単位認定するという実績も生まれている。

アナザー・ジャパン