「アナザー・ホッカイドウトウホク」 アナザー・ジャパン第2回企画展

「奥」をテーマにセレクトした品を販売

 学生経営による47都道府県地域産品セレクトショップ「アナザー・ジャパン」で、第2回企画展「アナザー・ホッカイドウトウホク」が10月5日~12月4日開催されている。

 テーマは「奥」。日本の奥地という地理的事実と、その地で出会った人々、そこで暮らしてきた学生自身の心の奥に秘めている忍耐強さを主題に約500点の商品をセレクト販売する。秋田・白岩焼和兵衛窯は、江戸末期に途絶えた技術を復興した窯元、秋田こまちの籾の灰を釉薬とする豆皿などの食器がならぶ。青森・津軽金山焼は焼き締めの花器やピッチャー、マグ。宮城・三輪田窯は原材料すべてが天然素材、同店ではスリップウエアを、札幌のセレクトショップの道産子ブランド「子羆(こぐま)屋」からは、同市在住の陶芸家とともに作り上げたハマナスなどをモチーフとした豆皿などを披露する。陶の装飾具では福島・会津本郷焼の陶片を金継ぎ加工した「テソロアクセサリー」、「陶器と漆」は、岩手の伝統的工芸品である岩谷堂箪笥の端材と、奥州市の陶房マルヨウがコラボしたブランドで、ピアスやイヤリングなどをセレクトするほか、津軽びいどろ、南部鉄器なども紹介する。

 セレクターの一人、東京農業大学の千葉亜月さんは道東の出身。高校時代、はちみつを使用した化粧品会社で体験学習し、将来の道を決めた。「同社に入社するために農大に進学、プロジェクトへの応募動機も地元商品の素晴らしさを知ってもらいたいとの思いから」と話す。

 アナザー・ジャパンプロジェクトは、三菱地所と中川政七商店(奈良市)の共同プロジェクトで、「将来自分の働く場所として、地元を選択肢の1つにする」を掲げ、地方活性化に取り組む。第1期生18人の学生が、2カ月ごとに特集する地域を切り替える。

売り場の様子
アナザー・ジャパン