「個性を生み出す技法」テーマに開催 KUTANism

 クタニズム実行委員会(委員長・宮橋勝栄小松市長)は、「九谷焼の芸術祭 KUTANism」を、9月18日~11月14日に開催する。
 KUTANism(クタニズム)は、日本を代表する伝統工芸「九谷焼」の産地である石川県小松市と能美市が、共同で開催する総合芸術祭。県南部の加賀地方に位置する両市は、2023年に、北陸新幹線の加賀地方・福井県への延伸開業と、加賀立國1200年という大きな節目を迎える。これを前に両市が協力し、伝統工芸「九谷焼」を世界に発信しようと、2019年にクタニズムをスタートさせた。
 3回目となる今年は「個性を生み出す技法」をテーマに、「エキシビション」「ライブラリ」「ガイドツアー」「ムービー」「ショップ」の5つのコンテンツを、リアルとオンラインで開催する。
 「エキシビション」では、国立工芸館主任研究員の岩井美恵子氏、能美市九谷焼美術館「五彩館」館長の中矢進一氏をキュレーターに迎え、「技」をキーワードに2つの展覧会を開催する。「高雅絢爛展―九谷焼の今―」では、超絶技巧で脚光を浴びる「赤絵細描」のほか、「五彩手」「青手」「金襴手」「染付」「釉裏金彩」など、九谷焼の多種多様な技法に着目。小松市、能美市に関係する39人の作家の作品56点を紹介。「名工選『NEXT九谷vol・Ⅲ』展」では、先人たちから受け取った技のバトンを、今にそして未来へと受け継ぐ43作品が展示される。いずれもリアル展覧会のほか、オンラインエキシビションでの鑑賞も可能だ。
 このほか「ライブラリ」では、KUTANism総合監修の練馬区立美術館館長秋元雄史氏が、九谷焼の現場に足を運び、作家らと対話する中で、九谷焼の物語を再発見する連載シリーズが、開催期間中毎週更新される。さらに九谷焼の現場をめぐる「KUTANismオリジナルツアー」や、産地の魅力の詰まった映像アーカイブ、ショップ情報など、盛りだくさんの企画となっている。
 詳細は公式ウェブサイトを参照。

「KUTANism」公式サイト