梅小路ポテル京都に「aeru room」を展開 和える

     伝統産業品を企画販売する和える(東京都、矢島里佳社長)は、10月14日に開業した「梅小路ポテル京都」(京都市下京区、144室)内に、「aeru room」4室を設えた。
     同ホテルはJR西日本ホロニック(京都市、JR西日本グループ)が運営。京都駅から1キロ強の梅小路公園の北側、昨年新設されたJR梅小路京都西駅からは徒歩5分ほどに位置。宿泊者以外も利用できる銭湯や、カフェなどのほか、宿泊者共用スペースとして本、ボードゲーム、レコードなどに関連する事業者と協業した空間を設けた、新しいスタイルのホテルだ。
     和えるは京都の伝統産業を支える竹・箔・木・絹にフォーカスした4部屋を現地の職人と共に作り上げた。例えば竹の部屋は、これからを担う若手職人として京都竹材商業協同組合青年部「京都竹青会」会長・横山裕樹氏と協業。客室には京都・蘇嶐窯のカップ&ソーサー、スプーンは伊賀・やまほん陶房(ギャラリー&ショップ京都やまほん)を採用した。蘇嶐窯の涌波まどか氏は小石原焼窯元の娘、夫は青磁茶道具を制作する四代涌波蘇嶐、二人は互いの技を融合した「蘇嶐窯」を立ち上げた。「伝統を重んじながらも新しいことに挑戦する姿勢にひかれた」と和える担当者。
     また同ホテルの髙木直子氏は「カフェやレストランでもこだわりの京焼・清水焼を使用、ご宿泊者からも食器や備品に関しての問い合わせを頂いている。多くの人に京都の伝統工芸を知る機会となればと考えている」と述べた。
     和えるは地域の歴史や文化を紐解き、客室を職人らと設える「aeru room」事業を手掛けており、既に長崎・姫路・奈良のホテル内にも実績を持っている。

    梅小路ポテル京都