有田焼の老舗窯元・深川製磁(有田町、深川一太窯主)は3月30日、新業態のティー&ギャラリー「FUKAGAWA SEIJI 1894 ROYAL KILN&TEA」(79平方メートル)を東京・日比谷の東京ミッドタウンのガレリア3階に出店した。
店内は約100点のティーを中心とした食器類の販売・展示スペースのほか、2卓のテーブル&ソファ席と4席のティーカウンターを備える。カウンターでは紅茶インストラクターが在店、会話をしながら紅茶を楽しめる。また福岡のパティスリー「shodai bio nature」のオリジナルチョコレートや季節のタルトなども用意、同社の食器で提供し、食器も菓子も購入もできる体験型スタイル。「紅茶ファンに深川製磁を発信する店舗。日常使いのイメージから少し遠いため、深川の歴史を含め紅茶とともにストーリーを伝えていきたい」と川合紘治店長。
1900年のパリ万国博覧会に出品した復刻作品をはじめ、季節に合わせたクラシックな意匠のティーカップ&ソーサー数種を「本日の厳選されたティーカップ」として選べる。またオープンを記念した限定70個の「登り窯 松灰青磁 リストレット カップ」も制作した。
7月1日からは「ダージリン・ファーストフラッシュ」と呼ばれるインドの春摘み紅茶と羊羹とのペアリングメニューも用意。さらに8月16日まで、小さな器を集めた「SUMMER COLLECTION」を開催する。「開店直後に緊急事態宣言発令、6月1日から営業時間を短縮して再開した。まだ引き出物やギフト需要を喚起できる段階ではなく、イエナカで使用できる食器を集積・提案する。さらに紅茶と菓子とのペアリング企画などを通じて、新たな顧客層に深川製磁を伝えていく」と川合店長は話す。