伝統工芸品をサブスクで CRAFTAL

 「伝統工芸品は高くて手が出せない」「選ぶのに時間がかかる」――そんなイメージを払拭するために始まった、全国各地の伝統工芸の器を月額定額で利用できるサブスクリプションサービス「CRAFTAL(クラフタル)」。昨年の開始当初は飲食店をターゲットとしていたが、今年の5月から一般家庭向けのプランもスタートした。現在、22の窯元と提携しており、約250点が利用可能。和食店やフレンチレストランなどの飲食店で導入されているほか、一般家庭からの申し込みも増加しており、「器に合わせて普段の料理が豪華になって、盛り付けにも気合が入っている。」などの感想が寄せられているという。
 飲食店向けプランは3カ月から利用でき、30点3万円から。一般家庭向けは気軽に試せる1カ月限定5点1000円から。どちらもコーディネーターが好みのテイストに合わせてうつわ選びをサポート。季節ごとに交換したり、気に入ったものは購入できる点も魅力だ。
 「私たちは各地の工房を訪問する中で、工芸品の技術・品質は高いものの、工房に置き去りになっている様子を数多く目にしてきました。工芸品を使うことでさらに料理がおいしいと感じられるような、伝統工芸とお客様の接点になれたら」と広報担当の浦田修伍氏。今後はさらに各地の飲食店と地域の伝統工芸品を組み合わせた体験型ツーリズムを企画しているという。主な提携企業はカク仲、熊谷聡商店、道祖土 和田窯、眞窯、金善製陶所、藤巻製陶、堀口切子、新潟漆器などで、随時追加される予定。