工芸が「読める」一体型店舗 中川政七商店 奈良 蔦屋書店

 生活雑貨製造販売の中川政七商店(奈良市、千石あや社長)は4月、同社初となる書店一体型店舗「中川政七商店 奈良 蔦屋書店」をグランドオープンした。場所は4月1日に開業した奈良県最大の会議場・観光交流拠点となる奈良県コンベンションセンター内の観光振興施設「奈良 蔦屋書店」(奈良市三条大路1丁目691―1)。
 書店(1、2階、店舗面積約3千400平方メートル)内では約16万冊の書籍を扱い、1階にはコンビニ、スターバックスコーヒー、中川政七商店が入居するスタイル。同店は創業の地・奈良県内で直営4店舗目(ブランド店舗計43店)、蔦屋書店との初の協業、「工芸が読める一体型店舗」として2コーナー(約108平方メートル、約57平方メートル)で展開する。
 ガラスに面した売り場(約108平方メートル)には日本の工芸をベースにした衣食住約2800点の商品を集積。調理道具のエリアには鍋の手入れや料理レシピに関する書籍を配置し、本と雑貨のミックスにより工芸の魅力を深めるレイアウトとなっている。またフロア中央に位置する売り場には奈良らしい土産やギフトなど約1000点が取りそろえられている。

 県コンベンションセンターは奈良市役所向かいに位置し、敷地約2万3000平方メートル、延べ床面積約3万5000平方メートルで、地下2階、地上2階建て。コンベンション施設、大屋根付きの屋外広場、観光振興施設「奈良 蔦屋書店」、ホール(2階)、リムジンバスも発着するバスターミナルのほか、4~5月開業予定のJWマリオットホテル奈良(158室)との共同駐車場を設けている。「奈良 蔦屋書店」は、「文化に囲まれ、好奇心の扉を開く場」をコンセプトに、県の観光や地元の名産品など地域にちなんだ書籍と雑貨を提案、2階には常設ギャラリーも設置する。