野村不動産グループの旗艦商業施設「KAMEIDO CLOCK」が4月28日、東京江東区のJR総武線亀戸駅近くに開業した。
駅東口徒歩2分、2016年に閉館した商業施設「サンストリート亀戸」の跡地に建ったのは、延床面積約5万8000平方メートル、地上6階~地下1階建て、地下1~地上4階の商業施設。136店が入店し、同社運営の商業施設としては最大級となる。また隣接の2棟からなる25階建て「プラウドタワー亀戸クロス」(934戸)は、商業施設とデッキでつながる。1次商圏が自転車圏となる約24万人、2次商圏が97万人。初年度目標来館者数は1200万人、年商は200億円とする。
「LIVE UP! & LOVE LOCAL」をコンセプトに、顧客ニーズをワンストップで満たせるよう衣料食料品だけでなく、コジマ×ビッグカメラ、ツタヤブックストア、アルペンアウトドアなどの大型店のほか50席のイートインスペース付きの地階食料品フロア、下町の横丁をイメージした飲食ゾーン「カメクロ横丁」、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と組んだワークスペースの1号店などで構成する。雑貨メーカーのビスク(福岡市)運営の新業態「マレ」(1階)はセレクトが中心。ナチュラルテイストの衣料・雑貨類を取りそろえ、KINTO、西海陶器や、美濃焼などの国産メーカー品、京焼の窯元ものの食器類がならび、上質感がある。また発酵をテーマとした食品や雑貨の「ハチゴウ」(東京都・ハイブ、1階)は、都内ではコレド室町に続く出店。コレドより食品類を充実、食器は「1616/arita japan」のTYシリーズ、岐阜の「ハッパスタンド」の茶器類もラインアップ。さらに3階のキャラクター雑貨ショップ「MIMI」(S・Sサンルージュ事業部)では、金正陶器のスヌーピー、ミッフィーのキャラクターマグやボウルなどが数多く扱われている。
このほか4階「セリア」、3階「ニトリ デコホーム」、「ユニバーサルドライブ」(ビスク)、2階「オーサムストア」、1階「トゥーワントゥーキッチンストア」、「ブルーブルーエ」(東京都・ブルーブルーエジャパン)、「サリュ」などでも食器類の展開が見られる。
このほか同施設の注目点をいくつか紹介する。
地域共生の街づくり
野村不動産グループはオープン型コミュニティにより、共創する街づくりを目指す「BE UNITED構想」を掲げる。サンストリートと同様に広場を設け、屋内にはイベントが可能な吹き抜け空間「カメクロコート」を設置。また街づくりへの取り組みのとして、商業施設初のeスポーツチーム「カメイドタートルズ」を発足し、施設や街の認知度向上および普及活動、地域イベントへの参加など地域貢献活動などを通じて地元を盛り上げていくことを目標としている。
マンション内にシェアオフィスやコミュニティスペース併設
マンション棟には、カフェ&ワークスペースとしても利用できるラウンジとボックス型ワークスペースを備える野村不動産とCCCが組んだ「SHARE LOUNGE 亀戸 with H1T」のほか、居住者と会員が利用できるコミュニティスペース「まちのリビング」では、ダイニング&キッチン、ラウンジ、キッズスペース、ワーク&スタディスペース、アトリエが用意されている。
施設案内はヤマト運輸が担当
1階インフォメーションカウンターは、ヤマト運輸が運営。館内施設案内、宅急便の発送・受け取り、百貨店のような購入や手荷物などの預かりを行うクロークサービス、暮らしの相談窓口などのコンシェルジュ機能を備えたサービスを提供する。個人向けには同社事業の一つで「街のコンシェルジュ」機能を担う「ネコサポサービス」を、商業施設には、館内物流業務の提供による店舗関係者の業務効率化を提供していく。