戦後間もない信楽焼産地を舞台とするNHK朝の連続テレビ小説「スカーレット」の放映が9月30日に始まった。
ドラマの主人公は、戸田恵梨香さん演じるヒロインの女性陶芸家・川原喜美子。男性ばかりの当時の陶芸界にありながらも、独自の信楽焼を見いだしていくという波瀾万丈な半生を描く。来年3月末まで全150回の放映が予定されている。オリジナルストーリーのフィクションだが、時代設定や舞台など、女性陶芸家の草分けである神山清子氏の半生を参考に制作されていることが明らかになっているほか、同氏は陶芸指導にも名を連ねている。そういったことからも、陶磁器業界では神山清子氏を再評価する動きも出ている。
放映第1週の平均視聴率は20%前後で「好調の滑り出し」と伝えられている。信楽焼産地では、この注目度の高いドラマ放映を好機と捉え、地元を盛り上げる取り組みが進んでいる。甲賀市、観光協会、商工会などで構成される「『スカーレット』で甲賀を盛り上げる推進協議会」は、「ecarlate 緋色のであい」と銘打つロゴを作成。ドラマをイメージした土産物や特産品PRへの活用を促進している。また、信楽高原鉄道は、「スカーレット」のタイトルイメージや戸田恵梨香さんの写真を車体にあしらったラッピング列車の運行を29日から開始した。
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