多面性を「部活動」で表現 アナザー・ジャパンの「アナザー・チュウブ」

陶産地では石川・岐阜・愛知の食器類を数多くセレクトする

 学生経営による47都道府県地域産品セレクトショップ「アナザー・ジャパン」で、第3回企画展「アナザー・チュウブ」が2月5日まで開催されている。

 中部は新潟・富山・石川・福井・山梨・長野・岐阜・静岡・愛知の9県で構成されるが、北陸・甲信越・東海という地域でも分けられること、食文化も気候も多面的なことが魅力とし、「部活動」に見立て、新しいチュウブを表現。長野・富山・岐阜出身の3学生が現地でセレクトした地域産品約450点を販売する。

 全16の部活動には「漆部」「焼き物部」「木工部」「金物部」などのテーブルウエア関連がある。「焼き物部」には石川・青郊、愛知・瀬戸本業窯、愛知・TOKONAME STOREのメーカー・窯元商品窯や、岐阜・中川夕花里氏、石川・SOUQ、富山・たこあつこ氏、「置き物部」の愛知・中外陶園、「漆部」の福井・漆琳堂のほか、富山のすず製品、福井の箸などがならぶ。チュウブのセトラー(セレクターの意)は「青郊は古九谷の和絵具の色を表現したもの、SOUQは手描きで、洋絵具を用いる。ともに九谷焼という対比を見てもらいたい」と話し、青郊の酒器、SOUQの小皿をセレクト。また「陶器市で工業タイルの魅力を表現する中川さんの食器に出会い一目ぼれ」とマスキングテープでタイル模様を描く同氏のマグのほか、ファンタジーな絵付けのたこあつこ氏に依頼した、ライチョウや立山などをモチーフとしたマグは同店オリジナルと、若い層に映る陶磁器食器の魅力が感じられる。

 アナザー・ジャパンプロジェクトは、三菱地所と中川政七商店(奈良市)の共同プロジェクトで、「将来自分の働く場所として、地元を選択肢の1つにする」を掲げ、地方活性化に取り組む。企画展は第1期生18人の学生が、2カ月ごとに特集する地域を切り替え、展開する。第2期の募集も始まっているほか、第1回企画の売り上げや客層などの情報もNoteで公開している。

約450点の地域産品をそろえる
アナザー・ジャパン