テーブルウエア部門新設、6月までネット販売も 江戸切子新作展

東京銀座・東急プラザ銀座の7階で開催された「江戸切子新作展」

 江戸切子協同組合(東京都江東区、渡辺隆三理事長)主催の「Love Nippon! 江戸切子桜祭り2021―第33回 江戸切子新作展―」が4月16~18日、銀座・東急プラザ銀座7階で開催された。
 作品部門(応募総数22点)の1位、経済産業省製造産業局長賞は職人歴7年の渡部聖也氏「沫~Shibuki~」(ミツワ硝子工芸)が輝いた。渡部氏はしぶきのはかなさ、力強さを模様と技法で表し、ブルーから透けへのグラデーションに緻密なカットを刻むことで質感までも表現したことが評価された。2位経済産業省関東経済産業局長賞は細小路圭氏「菊唐草水指」(同)、3位東京都知事賞は吉川太郎氏「菊立涌文花器」(同)、WEB投票1位の特別賞東急プラザ銀座賞は澤口智樹氏「想い灯」(篠崎硝子工芸所)が輝いた。
 新設のテーブルウェア部門(同16点)の1位藤巻百貨店賞は、鍋谷海斗氏「氷晶」(鍋谷グラス工芸社)。水墨画の青墨色から名づけられた江戸切子の同色は、琥珀とブラウンを掛け合わせたような色。この青墨色をグラスの内側に被せることで、高級感も併せ持ったグラスに仕上げた。2位には清水秀高氏「SAKURA舞う」(キヨヒデガラス工房代表)、3位山田のゆり氏「彩」(ミツワ硝子工芸)が入賞した。
 渡辺理事長は「コロナ禍でイエナカと、プライベートギフト需要の高まりを受け、『テーブルウェア部門』を設立した。より多くの人に江戸切子を知ってもらい使ってもらえるチャンスとしたい」と述べた。
 同祭りは東急プラザ銀座内に店舗を構え、多くの江戸切子作品を販売する藤巻百貨店(運営・caramo)が特別協力。土日には会場内スタジオからオンラインライブ配信を実施。江戸切子伝統工芸士の作品解説や、技法の説明をテレビ通販のプロによるナビゲーションで番組のように構成(藤巻百貨店のホームページより閲覧可)して見せた。ネット販売は6月中旬まで同ショップサイト内で継続される。

江戸切子協同組合