「染付 うつわに広がる青の世界」 サンリツ服部美術館

 「染付 うつわに広がる青の世界」展が、諏訪市のサンリツ服部美術館で、9月22日まで開催されている。
 染付は、素焼きの素地にコバルトを含む青い顔料で絵付けをし、上から透明な釉薬をかけて焼成したやきもの。中国・元時代後期の景徳鎮窯で完成し、中国を代表する磁器として、世界各地に輸出された。その異国情緒あふれる文様や、高い絵付けの技術は人々の注目を集め、アジアやヨーロッパでも染付の生産が積極的に行われた。中国や韓国では「青花」と呼ばれているが、日本ではもともと藍染の布(絵のある)に使われた「染付」の名称が使われている。
 同展では館蔵品の中から、中国、日本、ヨーロッパでつくられた染付の作品を紹介している。
 中国の作品は「古染付」「祥瑞」「呉洲」のジャンル別に展示。奔放な筆使いで描かれた濃い青色の絵が面白い「古染付」は、日本の茶人からの注文で作られたとみられている。「祥瑞」は端正な器形に、紫がかった青で幾何学文様などが描かれ、「呉洲」の作品は青といっても少し灰色がかって見える。これらのやきものは、未だ研究段階にあり、明らかになっていない部分も多いが、色・形・絵付けなどそれぞれの個性を、自分の目で確かめることができる展示構成だ。
 日本の染付では、初めて磁器が焼かれた肥前の「藍九谷」や「鍋島」のほか、京焼の作品も展示。中でも青木木米作「染付茗碗」は初公開作品だ。
 ヨーロッパでは、17世紀の「阿蘭陀焼」がならぶ。柔らかい陶器製で、西洋らしい描写で花鳥が描かれている。

サンリツ服部美術館