BRICK&MORTAR―「生活にアートを」テーマに提案

文字通りブリック(レンガ)とモルタルで装飾した壁面と、100種以上の豆皿をディスプレーする店内

 村上美術(東京都目黒区、村上周社長)の直営セレクトショップ「BRICK&MORTAR」が2018年11月、日本橋髙島屋S.C.新館5階にオープンした。
 同社はアーティストでもある村上社長を主体に、デザイン事業や物販事業(amabro)を展開する。「Artoflife―生活にアートを―」をテーマに、古き良き日本の伝統あるアートをリスペクトし、日常に取り入れることをさまざまなかたちで提案する。特に2006年に始めたプロダクトブランド「アマブロ」は、「表現の再構築」をコンセプトに、有田焼の伝統的な意匠の器をリプロダクトした「CHOKU」「MAME」をはじめ、「MOOMIN×amabro」では陶産地の有田、九谷、益子から各シリーズを発表、販売。 BRICK&MORTARは同社初のセレクト小売りブランドとして14年に東京・中目黒に開店、17年には渋谷ヒカリエシンクス、新宿ルミネにベビーギフトに特化した「ギビングストア」も開業した。

陶産地とコラボしたムーミンシリーズ

 日本橋店(約108平方メートル)はスターバックスコーヒーの奥に位置する感じで、中目黒店と同じく隠れ家的なショップ。柱によって入り口は2分され、一方は入り口をふさぐかのような大きなじゅう器に約150枚の豆皿がズラリ。同社スタッフが陶磁、木、漆、金属器など好きな豆皿をセレクトした。「平日を中心に同百貨店顧客の6~8枚のまとめ買いも多い。染付や小野哲平氏のものが良く動く。また館のオフィス棟に入居する外資系ビジネスマンがフラリと立ち寄る機会も目立ってきた」と同社広報の森北菜摘氏は語る。

阿部薫太郎氏のプライベートブランド「ReductionFactory」のラインアップ

 店内ではVMDとして「うつわの光と影」をテーマとしたコーナーが設けられ、会津本郷焼・佐藤大寿氏、東京西海のディレクターで作家の阿部薫太郎氏のプライベートブランド「ReductionFactory」の食器がならぶ。阿部氏が釉薬の溜まりをまだら模様のように表現したこのシリーズは、同店の人気商品のひとつとなっている。このほかアマブロのB品を自分で値付けて購入する「価格はあなた次第」、益子・遠藤太郎氏、東京西海「Hasami Porcelain」もラインアップ。さらに「ギビングストア」もインショップ展開し、全ムーミンシリーズの食器がならび、セット箱付きの同シリーズは引き出物としての需要も高い。

BRICK&MORTAR 日本橋店(村上美術)
住所:東京都中央区日本橋2-5-1 日本橋高島屋S.C.新館5階
電話:03-6262-7676
WEB:http://brickandmortar.jp/